黄昏
ジャズハウスで本場のジャズを楽しむ「至極正しい判断」をした石原・坂本と別れた僕と富澤は飲みかけの瓶コーラを持ってミシシッピ川のほとりに腰を下ろしてみた。
冨澤とは旅の前半を振り返りながら人生で一番美味いであろう褐色の液体を喉に流し込んで時間を潰した。

ミシシッピ川を望みながら瓶コーラをかっ喰らう冨澤

ミシシッピ川のサイドウォーク。手前のおじちゃんも僕たちと同じ首飾りをつけている
Gift By Police
そろそろ坂本と石原も戻ってくるだろう。僕と冨澤はRVに戻った。
おや、ワイパーに赤い何かが挟まっているぞ。
取り出してみると、何を隠そう駐禁切符だった。そう、RVを停められるパーキングが無く、止むを得ず町外れに路上駐車をしてしまったのだ。また課金事項が増えてしまった。
振り返ってみると、僕が屋根を突き破ったこと、坂本がオーニングを引き裂いたこと、僕たちはどれぐらいこの旅に課金をしてハプニングを購入したら許されるのだろう。

嬉しそうに駐禁切符を見せる冨澤。坂本と石原に早く見せたい

やっす!素直に払えばアメリカはキッパリ許してくれる。ただシカト決め込むと段々厳しくなってくるんだね
しかし金額を見てみると40$ほど。
なんだい、そんなもんかい。ひとり1000円ぐらいじゃないか!そんなの駐車料金だ。
テンションが上がった僕たちは、どうせもう駐禁切られてるんだからと再びニューオリンズの街に繰り出し、坂本のアルゴリズムを駆使して評判のソーセージ・レストランで夕食を愉しんだ。
こうしてお気に入りの地、ニューオリンズでの一日を終えた僕たちはフロリダはマイアミのヌーディストビーチに向かってRVを発進させた。

駐禁切られた後のビールは美味かった。そしてセクシャルな坂本である