シドニーの港で
フィリピンから帰国した僕は中一日を経て気がつくとシドニーのホテルの一室にいた。
1年ぶりのゼミのフィールドワークのためである。今回はエコツーリズムの調査のためにオーストラリアに来た。
シドニーに3日間滞在後、メルボルンに国内線で移動し日本に帰国する旅程だ。

フィールドワークといえども今回はノープランで来てしまったので到着早々我々はホテルで沈黙を大量生産することになった
目的はフィールドワーク。何はともあれフィールドに出なければ始まらない。

12月のオーストラリアはやはり暑い。しかしこの固定概念がメルボルンで覆される
ここまでこの記事を読んでくださった方なら気がつくかもしれないが、とにかく到着日の撮れ高が0に等しい。
ブログに書くことが無いならまだしも、報告書に書くことが無いまま帰国してしまうのでは。
僕たち一同は口には出さぬが皆同じ焦燥感を感じていたに違いない。

夏×クリスマスツリーの組み合わせを見たのはこれが初めてだった
導かれるように港に向かった。

ハーバーブリッジが架かるシドニー湾。ああ、シドニーに来たんだなとようやく実感することができた

ふと右側を見ると世界遺産のオペラハウスが鎮座していた。世界ガッカリスポットと呼ばれるのも納得だ。地元の幕張メッセの方が世界遺産にふさわしいと思うのは僕だけだろうか

ハーバーブリッジとオペラハウス。二つ重なるとなんとなくオペラハウスも可愛く見えてくる
最初の晩餐
初日は港に行って満足した僕たちはホテルでスーパーで酒とつまみを買い込みホテルで過ごすことにした。

チキン、サーモン、ハム、芽キャベツ、ビールという幸福度のバロメーターが振り切れそうな夕食となった
卒業を控えた僕たちは大学での懐古話や卒論の進捗について、はたまた就職活動について何時間も余すことなく話した。
あまりに盛り上がりすぎて4人中2人がノックダウンしてしまった。
シドニーでのその後
確認だが僕たちは調査で来ている。飲酒ばかりしていても仕方がない。
2日目以降は博物館に行き、報告書に使えそうなネタをひたすら拾い集める作業。そして夜は再びの飲酒。
レストランではひどく待たされたが、おかげで店を後にする頃にはすっかり陽が落ちていて幻想的なシドニー港の夜景と鉢合わせすることができた。
なるほど、注文から1時間待たせるのもレストランスタッフの粋な計らいだったのか。

ムム。あまり見たことない種類の夜景だ。高所ではないところから見る夜景もいいね。僕が今住んでいる横浜の大さん橋からの景色に似ている
どうだろう。キャベツ太郎のようにスカスカなフィールドワークは。
しかし僕たちを侮ってもらっては困る。この翌日にはブルーマウンテンズに、その翌日はビーチに繰り出した。
そこで学術的な収穫があったのかと聞かれれば大きなクエスチョン・マークが出現するが、そんなことは関係ない。
このブログにとっての撮れ高があるか否かが問題なのだ。とにかく次回はその2つについて書こうと思う。
実は今回の記事は執筆に2週間ぐらいかかった。何を書けばいいのか迷っておりキーボードを打つ手が止まってしまっていた。
嬉しいことに、最近また読んでくれている方が増えているのに申し訳ない。心配しないでほしい。
僕はシリーズの①が書けるとその後の②、③・・・とタンターンと書ける質なので。