21歳イヤイヤ期
僕の人生の目標のひとつは世界中にある全ての国(196カ国)に行くこと。
勿論トランジットや通過は含まない。
その国に降り立ち、食・住(夜を明かす)をこなすことで「行った」とカウントする。
どうやら僕は幼少期から過激な収集癖があるようだ。
トミカやポケモンキッズ(ラムネが入ってるソフビ指人形のアレ)をひたすら集めていた。
そして、並べて見つめる。ほくそ笑む。
未就学時の娯楽は主にそれだった。
並べた物を人が触ろうとするなら烈火の如く怒る。
自分が構築した世界を壊されたくないのだろう。
三つ子の魂百までと言ったもので、その癖は今でも変わっていない。
アパートの本棚の二百冊ほどの蔵書は小説・実用書ごとに棚を変え、さらに著者名の五十音順に整然と並べているし、手帳の末尾に添付されている路線図にはその年降りた駅に蛍光ペンで色をつけている。
その最終形態が196カ国踏破ではないかと解釈している。
その196カ国の中のひとつと捉えていたスイスに滞在するのも最終日。
会う度に話しかけたくれたホステルのスタッフ、食堂でこちらをチラチラ見てきた英語が達者なアラブ系の少年、国連のツアーの案内をしていたアジア系の女性(多分日本人)が急に愛おしく思えてきた。
しかし行かねば。夜出発のオランダ行きの便を予約してしまっている。
空港に向かう前にもう一度ジュネーブ を堪能することにした。
道は続くよどこまでも
ホステルをチェックアウトしたはいいが、どこへ向かうか決めかねた僕は目の前の道を駅の反対方向に飽きるまで真っ直ぐ歩いてみることにした。
駅に向かう途中、せせらぎが聞こえたのでその方向の小径に逸れてみた。
2分ほど歩くとそこはお花畑が広がっていた。
ジュネーブ離れ
フライトまでにまだまだ時間があったので、少しだけジュネーブの街を散策して時間を潰した。
空港行きの鉄道に乗ると、それはそれは愉快な車両だった。
21歳の黄色人種の大きなおともだちは、キャッキャキャッキャ言いながら滑り台を楽しんだ。
スイス編は終了。次回はオランダ編。ようやくヨーロッパ旅も折り返しました。